ワイト島蒸溜所
Isle of Wight Distillery
基本情報
| 所在地 | イングランド・ワイト島ライド(Pondwell Hill, Ryde, PO33 1PX)[1] |
|---|---|
| 創業 | 2014年。創業者はザビエル・ベイカーとコンラッド・ガントレット[1][2] |
| 蒸溜器 | カラム式(公式)。マーメイド ジンについて、専門サイト2件は300リットルと記載(Gin Guideは所在をRosemary Vineyardとし公式と不一致)。台数・名前は不明[1][3][4] |
| 手がけるスピリッツ | ジン、ウォッカ、ラム(2026年10月時点の公式一覧)[5] |
| 認証 | Bコーポレーション(2022年11月取得)。プラスチックフリー認定(A Plastic Planet、2019年)[6] |
| 販売先 | 52か国(2025年8月、The Drinks Business)。米国は2023年2月に発売[2][7] |
| 見学 | ツアーなし。Mermaid Barは日〜水10〜21時、木〜土10〜23時(2026年10月時点)[8] |
目次
醸造とワインづくりの経験を持ち寄った2人が、2014年に始めた
Isle of Wight Distillery(ワイト島蒸溜所)は、2014年にザビエル・ベイカー(Xavier Baker)とコンラッド・ガントレット(Conrad Gauntlett)が創業した蒸溜所です。公式サイトは、2人が醸造とワインづくりの豊富な知識を持つ人物で、この蒸溜所を情熱を注ぐ事業(passion project)として始めたと説明しています。[1]
所在地は、ワイト島の町ライドの郊外、Pondwell Hillです。公式は自らを「島で最初の蒸溜所」と呼び、サイトのメタ情報では「唯一の」とも書いています。The Spirits Businessも2023年の記事で、島の「first and only」の蒸溜所と紹介しました。[1][5][7][8]
The Drinks Businessは2025年8月、マーメイドの10周年をロンドンでの記念の会とともに伝えました。同じ記事は、ブランドの出発点を2015年としています。ベイカーはその最初から、美しく持続可能なオーダーメイドのボトルをつくろうと考えていたそうです。コロナ禍では「倒産するかと思った」と振り返り、手指消毒液の事業にも手を広げたといいます。[2]
カラム式の蒸溜器で、各バッチの中心部分だけを取る
蒸溜器について、公式サイトの蒸溜所のページは「カラム式」とだけ書いています。カラム式とは、縦長の塔の中で蒸気を何段にも通し、アルコール分を高めていく仕組みです。蒸溜は厳しく管理して行い、各バッチの「ハーツ」、つまり中ほどの部分だけを取ります。[1]
台数や名前、容量は、公式サイトに載っていません。マーメイド ジンについては、The Gin Guideが「300リットルのカラム式蒸溜器」と書き、Difford's Guideも300リットルの蒸溜器を挙げています。ただし、The Gin Guideは設置場所をRosemary Vineyardとしており、公式の住所と違います。情報が古い可能性があり、蒸溜所の蒸溜器すべてを指すのか、特定の1基なのかも確認できませんでした。[1][3][4]
原料の集め方にも特徴があります。公式によると、素材は島の海岸で摘むか、地元から倫理的に調達します。ロックサンファイアは海岸線から摘み、ボアディシア種のホップはヴェントナー植物園から、エルダーフラワーは地元の畑で手摘みしたものです。イチゴについては、アレトン渓谷(Arreton Valley)で育てたものだと書いています。[1]
ブランドが語る物語
プラスチックを減らす取り組みと、Bコーポレーション認証
蒸溜所は、持続可能で地域を大切にする方法で、倫理的に調達した素材から上質なスピリッツをつくることを使命に掲げています。2019年には、プラスチックを使わないマーメイドのボトルに切り替え、A Plastic Planetのプラスチックフリー認定を受けました。梱包のプラスチック製の詰め物も、天然のでんぷんでつくった環境配慮型のものに替えています。[6]
2022年11月には、社会や環境への配慮を評価するBコーポレーション(B Corp)認証を取得しました。同じ年、ボトルのガラスの重さを10%減らす金型もつくっています。蒸溜所は、2019年の二酸化炭素排出量を365トンと算定し、同じ量を減らす環境保護のプロジェクトに投資したとも述べています。[6]
海の環境についても、蒸溜所は行動を示しています。ハンプシャー&ワイト島野生生物トラスト(Hampshire & Isle of Wight Wildlife Trust)の支援者として、島の周りのアマモ場の観察と再生に取り組み、資金も寄付しています。電力は、2021年に契約を移し、再生可能エネルギーの事業者だけを使っているといいます。2030年までにネットゼロを目指す計画も掲げています。[6]
ラインナップと広がり、そして見学
2026年10月時点で、公式サイトの商品一覧には次の銘柄が並びます。マーメイド ジン、ウィンター ジン、ピンク ジン、ゼスト ジン、10周年記念ジン、ソルトウォッカ、スパイスドラム。別ブランドとして、HMSヴィクトリー(HMS Victory)のジン、オーク熟成ジン、ラムもあります。ほとんどの70cl入りは42ポンドの表示です。[5]
販売は海外にも広がっています。The Drinks Businessによると、2025年8月時点でマーメイドは52か国で売られています。米国では2023年2月に発売し、The Spirits Businessは、小売店やクルーズ船での取り扱いを伝えました。[2][7]
体制にも動きがありました。2026年1月の発表を伝えたVineturの記事によると、投資家のウィル・ワード(Will Ward、Fourward Ventures)が取締役に加わり、ジム・クラーキン(Jim Clerkin)が最高経営責任者に就きました。米国ではSouthern Glazer's Wine & Spiritsと流通契約を結んでいます。創業者の2人は、日々の運営とブランドづくりに関わり続けるとされています。持ち分の内訳は書かれていません。[10]
蒸溜所の敷地にはバー「Mermaid Bar」があります。公式サイトの案内では、バーの営業は日曜から水曜が10時から21時、木曜から土曜は10時から23時(2026年10月時点)。施設の規模の都合で、蒸溜所のツアーは行っておらず、蒸溜室はガラス越しに見られます。[8]
年表
| 2014年 | ザビエル・ベイカーとコンラッド・ガントレットが蒸溜所を創業[1][2] |
|---|---|
| 2015年 | The Gin Guideによれば、最初のジンを「Wight Mermaids Gin」の名で発売。The Drinks Businessもマーメイドの出発点を2015年とする[3][2] |
| 2019年 | プラスチックを使わないボトルに切り替え。The Gin Guideによれば、この年に「Mermaid Gin」の名で出し直し[6][3] |
| 2021年 | マーメイド ジンがIWSCで金賞(Distilled Dry Gin (Contemporary)部門)[11] |
| 2022年11月 | Bコーポレーション認証を取得[6] |
| 2023年2月 | 米国で発売。クルーズ船や小売チェーンで取り扱い[7] |
| 2025年8月 | マーメイドの10周年。10周年記念ジンを発売[2] |
| 2026年1月(発表) | 投資家ウィル・ワードが取締役に、ジム・クラーキンが最高経営責任者に就任。米国でSouthern Glazer's Wine & Spiritsと流通契約[10] |
ワイト島蒸溜所の銘柄
参考資料
- Isle of Wight Distillery 公式(Distillery)
- The Drinks Business(2025年8月)
- The Gin Guide
- Difford's Guide
- Isle of Wight Distillery 公式(トップページ)
- Isle of Wight Distillery 公式(Sustainability)
- The Spirits Business(2023年2月16日)
- Isle of Wight Distillery 公式(Mermaid Bar)
- Isle of Wight Distillery 公式(Mermaid Gin)
- Vinetur(2026年1月12日、発表内容を伝える記事)
- IWSC(大会公式の結果ページ)
最終更新:2026-10-10 内容の誤りを知らせる