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GIN BRAND

季の美 京都ドライジン

KI NO BI Kyoto Dry Gin

季の美 京都ドライジンのボトル

京都蒸溜所が2016年に発売したジンで、公式サイトは京都産を中心とする素材を使うとしています。

11種のボタニカルを6つのグループに分けて蒸溜し、あとでブレンドします。

メーカーは、香りを柚子と山椒、味わいをジュニパーが和の風味に溶け込むものと紹介しています。

銘柄スペック

銘柄名季の美 京都ドライジン(KI NO BI Kyoto Dry Gin)
容量700ml
誕生2016年
蒸溜所京都蒸溜所

季の美 京都ドライジンを購入できるサイト

PR/アフィリエイトリンク。価格・在庫は各販売サイトでご確認ください。

目次

  1. 京都で生まれたジン
  2. 11種のボタニカルを6つの役割に振り分ける
  3. 京都とその周辺の素材
  4. 別々に蒸溜して、あとからブレンドする
  5. 唐紙の文様をまとったボトル
  6. ブランドが語る物語
  7. メーカーが紹介する味わいと飲み方
  8. 日本での販売と派生品

京都で生まれたジン

季の美 京都ドライジンは、京都蒸溜所の最初の商品として2016年10月に発売されました。蒸溜所を設立したのはデービッド・クロール、角田紀子・クロール、マーチン・ミラーの3人で、2014年のことです。ブランドは「京都の四季を味わっていただけるよう造りました」と説明しています。[1][2][3][4]

3人の出発点はウイスキーです。クロール夫妻は1990年代に東京でウイスキーの輸入代理店を立ち上げ、スコットランドのシングルモルトを日本に紹介してきました。当時英国のウイスキーマガジンの編集長だったミラーとはラグビー観戦を通じて親しくなり、3人は2005年にNumber One Drinks社を設立しています。[1]

造り手の中心は、英国のアレックス・デービスです。チェイス蒸溜所で経験を積み、コッツウォルズ蒸溜所ではヘッドディスティラーとして「コッツウォルズ ジン」を手がけていました。発売当時の販売元ウィスク・イーが「コッツウォルズ ジン」の日本の輸入元だった縁で、京都に招かれています。銀座のバーテンダーからスコットランドのアラン蒸溜所に渡った元木陽一が、ディスティラーとして加わりました。品質設計は、日本の蒸溜所でマネージャーなどを務めた洋酒研究家の大西正巳。[5][6]

発売日は2016年10月14日。希望小売価格は5,000円(税抜)で、Bar-Timesによると最初のリリースは5,000本の予定でした。[5][7][3]

11種のボタニカルを6つの役割に振り分ける

開発の段階で100種類以上を試しに蒸溜し、京都産を中心に11種を選んだ、と公式サイトは説明しています。選んだボタニカルは香りの役割ごとに6つのグループにまとめられ、ブランドはこれを「エレメント」と呼んでいます。[8]

骨格をつくるのが「礎(ベース)」で、ジュニパーベリー、オリスルート、赤松の3種です。「季の美ならではの和のシトラスイメージ」を表す「柑(シトラス)」には柚子とレモンが入り、香味を引き締める「凛(ハーバル)」は山椒と木の芽。生姜だけで構成する「辛(スパイス)」は、味を締めて複雑さを足す役です。[8][9]

残りは2つ。「茶(ティー)」は玉露で、全体をまとめて上品さを与えると説明されています。「芳(フルーティ&フローラル)」は赤紫蘇と笹の葉で、果実や花を思わせる香りを添えます。[8][9]

京都とその周辺の素材

ジュニパーベリーはマケドニア産。オリスルートは、ジンの歴史の中で香り全体をまとめる重要なボタニカルとして使われてきた、と公式サイトは紹介しています。数年かけて熟成させた根から、やさしい甘さと花の香りを引き出します。赤松は、季の美 Houseに家具を納める京都の家具職人から届きます。ジュニパーとの相性がよいそうです。[8]

柚子は京都北西部の北斗農園で無農薬栽培されたもので、香りがもっともよく熟す11月から12月に収穫し、温水でひとつずつ洗ってから手作業で皮をむきます。[8]

レモンは、広島県尾道市の「citrusfarms たてみち屋」が無農薬の有機栽培で育て、2月から3月に収穫したものです。手で皮をむき、真空パックにして冷凍庫で保管します。京都・吉祥院産のレモンも使っています。[8]

山椒は、収穫期の5月に京都の農家から直接取り寄せます。計量して真空にし、冷凍します。実だけでなく葉である木の芽もあわせて使い、より複雑な風味を引き出すとしています。[8]

生姜は京都府福知山市の契約農家が無農薬で育てたもので、蒸溜技師が手で切り、新鮮なうちに蒸溜します。玉露は宇治の老舗が手がける茶葉。赤紫蘇は、産地として知られる京都・大原のものです。笹の葉については、全体に澄んだ印象と繊細な奥行きをもたらす、という役割が紹介されています。[8]

別々に蒸溜して、あとからブレンドする

ベースのスピリッツは米からつくられます。公式サイトは、ほのかに甘みのあるマイルドなスピリッツで、季の美の柔らかさを得るための「最も重要な原料のひとつ」だと説明しています。2016年のDrink Planetの取材では、日本酒の本醸造にも使われる米のスピリッツを仕入れていると伝えられました。[4][10]

工程は、ボタニカルを6つのエレメントに分けてスピリッツに浸すところから始まります。浸す時間はひと晩だと、Difford's Guideは書いています。蒸溜はエレメントごとに行い、できあがった6種類の液を、ボタニカルそれぞれの個性が引き立つよう独自に決めた割合で混ぜ合わせます。公式サイトは、ブレンディングをジンに用いるこの手法を「世界的にも珍しい」と紹介しています。[4][11]

ブレンドした液は、伏見の酒蔵の伏流水で割って度数と味わいを落ち着かせ、唐紙の文様を施したボトルに詰めます。[4][8]

The Spirits Businessは2017年、ブレンドした液のおよそ半分を瓶詰めし、残りを次のブレンドに合わせていると伝えました。古い液を残して新しい液を継ぎ足していくこのやり方を、記事は「ソレラ」に近い工程と表現しています。1回の仕込みにかかる時間はおよそ3週間で、瓶詰めの量は約2,000リットル、ボトルにして2,800本あまりでした。[6]

発売当時の京都市南区吉祥院の蒸溜所には、ドイツ・カール社製の銅製蒸溜器が2基ありました。容量は140リットルと450リットルです。The Spirits Businessによると、140リットルの蒸溜器は頭部に、450リットルの蒸溜器はスワンネックの横に、ボタニカルを入れるかごを備えていました。[6][10]

2025年10月、京都府亀岡市の新しい蒸溜所がお披露目されました。主力は同じカール社製の1,000リットルのポットスチル4基で、吉祥院で使っていた小型の2基も移され、公式サイトによると試験蒸溜と少量生産に使われています。京都蒸溜所の長井大幸氏は、大きな蒸溜器を1基だけ置かずに複数にした理由を、6つのグループを別々に蒸溜してブレンドする緻密な工程を保つためだと説明しています。[12][13][14][15]

唐紙の文様をまとったボトル

ボトルの文様を監修したのは、京都の唐紙屋「雲母唐長(KIRA KARACHO)」です。公式サイトによると1624年の創業で、江戸時代から続く唐紙屋だと紹介されています。[9][7]

板木から手で摺った唐紙の文様を、スクリーンプリントでボトルに写しています。公式サイトは、墨色のボトルに銅色のボタニカル文様を施した特注ボトルを「重厚で厳か」と紹介しています。文様は日本の四季を表したものだと、2016年のDrink Planetは伝えています。[7][4][5]

ブランドが語る物語

ブランドによると、京都を選んだのは「京都でしか成し得なかったから」です。柚子や山椒、宇治の緑茶が手に入り、伏見には「数世紀に渡り最高級の日本酒を生み出し続けている」名水がある。織物や陶芸、和紙づくりといった職人の伝統が根づいていることも、理由として挙げています。[16]

2016年のDrink Planetの取材で、デービッド・クロールは1985年に初めて京都を訪れて以来、この街に魅了されてきたと語っています。同じ記事によると、蒸溜所は本当はもっと市街地に建てたかったものの、世界遺産を抱え木造建築の多い地域では、危険物を扱う施設の認可が下りなかったそうです。[5]

メーカーが紹介する味わいと飲み方

メーカーは香りを「瑞々しい柚子のアロマ、そして山椒が竹林に漂う霧のように降り注ぎます」と紹介しています。味わいは「ジュニパーが和のフレーバーにうまく溶け込みます」、余韻は「フィニッシュにかけてジンジャーのスパイスやほのかな玉露の風味が顔を出します」という説明です。[9]

英語版の公式サイトには、トニックウォーターとソーダを合わせて割る「季の美 ジン&ソニック」のレシピが載っています。分量は季の美40ml、トニックウォーター80ml、ソーダ40ml。タンブラーで混ぜ、レモンピールを添えます。トニックを減らすことで、ほのかな甘みを残しながら季の美の風味を立たせる、というのがメーカーの説明です。[17]

英語版の公式サイトは、オン・ザ・ロックも紹介しています。季の美30mlと丸氷ひとつをタンブラーに入れて混ぜます。質のよい透明な氷を使うことが鍵だとし、柚子の香り、米のスピリッツの甘み、山椒の余韻を感じられると紹介しています。日本語の商品ページでは、ほかに柚子ギムレットと季の美 抹茶トニックも勧めています。[18][9]

日本での販売と派生品

容量は700mlです。度数は、公式サイトでは45.7%、2025年の国内販売元ペルノ・リカール・ジャパンの発表では45度と表記されています。2016年の発売時はウィスク・イーが国内の流通を担い、度数を45%と告知していました。[9][14][3]

京都蒸溜所は2020年にペルノ・リカールと資本提携しました。2025年のペルノ・リカール・ジャパンの発表では、京都蒸溜所を同グループの傘下とし、同社が季の美を日本国内で独占的に取り扱うとしています。[2][14]

派生品のうち、度数を上げたのが「季の美 勢」です。もとは「季の美ネイビーストレングス」の名で出ていた商品の後継で、度数は公式サイトで54.5%、2025年のペルノ・リカール・ジャパンの発表では54度と表記されています。同じ11種のボタニカルを使い、ブレンドの比率を調整して、ボタニカルの個性をより力強く引き出したとしています。[19][14]

「季のTEA」は、宇治で明治12年に創業した茶舗、堀井七茗園と組んだジンです。礎と柑のボタニカルに、この酒のために配合した玉露と碾茶を合わせて蒸溜しています。度数は公式サイトで45.1%。ボトルの文様「季の茶」は雲母唐長が京都蒸溜所と組んでつくったもので、唐長によると平成30年3月に板木を彫りました。[20][21]

「季の梅」はジンをベースにしたリキュールです。京都産の梅「城州白」と北海道産のハスカップを漬け込み、北海道産の甜菜糖を加えています。度数は29.5%です。[22]

ボタニカル

色付きはこの銘柄の特徴となるボタニカルです。

つくり手:京都蒸溜所

京都蒸溜所は、2014年にデービッド・クロール、角田紀子・クロール、マーチン・ミラーが設立しました。2020年のペルノ・リカールの発表は、ここを「日本初のジン専用蒸溜所」と紹介しています。

京都蒸溜所の歴史とつくり方を読む >

似たボタニカルの他銘柄

よくある質問

度数と容量は?
公式サイトでは度数45.7%、容量700mlと紹介されています。2025年の国内販売元ペルノ・リカール・ジャパンの発表では、度数45度、容量700mlと表記されています。
ボタニカルは何種類ですか?
11種類です。6つのエレメントに分けて、別々に蒸溜してからブレンドします。
ベースのスピリッツは何ですか?
米からつくるライススピリッツです。割り水には伏見の伏流水を使います。
どこで造られていますか?
京都蒸溜所です。発売当初は京都市南区吉祥院の蒸溜所で造られていました。2025年10月には京都府亀岡市の新しい蒸溜所がお披露目され、以前の施設の小型蒸溜器2基もそこへ移されています。
メーカーが勧める飲み方は?
英語版の公式サイトでは、季の美40ml、トニックウォーター80ml、ソーダ40mlで割る「季の美 ジン&ソニック」や、丸氷で飲むオン・ザ・ロックを紹介しています。

参考資料

  1. 京都蒸溜所(KI NO BI GIN 公式)
  2. Number One Drinks(京都蒸溜所運営会社)プレスリリース/共同通信PRワイヤー
  3. ウィスク・イー(発売当時の国内販売元)
  4. 京都蒸溜所(KI NO BI GIN 公式)
  5. Drink Planet(2016年・京都蒸溜所取材 前編)
  6. The Spirits Business
  7. Bar-Times(2016年9月28日)
  8. 京都蒸溜所(KI NO BI GIN 公式)
  9. 京都蒸溜所(KI NO BI GIN 公式)
  10. Drink Planet
  11. Difford's Guide
  12. 京都蒸溜所(KI NO BI GIN 公式・京都蒸溜所について)
  13. The Kyoto Distillery(KI NO BI GIN 公式・英語版 About The Kyoto Distillery)
  14. ペルノ・リカール・ジャパン(プレスリリース/PR TIMES)
  15. Global Drinks Intel
  16. 京都蒸溜所(KI NO BI GIN 公式)
  17. The Kyoto Distillery(KI NO BI GIN 公式・カクテル KI NO BI Sonic)
  18. The Kyoto Distillery(KI NO BI GIN 公式・カクテル KI NO BI On The Rocks)
  19. 京都蒸溜所(KI NO BI GIN 公式・季の美 勢)
  20. 京都蒸溜所(KI NO BI GIN 公式・季のTEA)
  21. 唐長本店・雲母唐長(KIRA KARACHO)公式・文様「季の茶」
  22. 京都蒸溜所(KI NO BI GIN 公式・季の梅)
  23. 京都蒸溜所(KI NO BI GIN 公式)

最終更新:2026-09-28 内容の誤りを知らせる