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GIN BRAND

タンカレー ナンバーテン

Tanqueray No. TEN

タンカレー ナンバーテンのボトル

2026年9月時点でスコットランドのキャメロンブリッジ蒸溜所でつくる、2000年発売のジンです。

丸ごとの柑橘を小さな蒸溜器「タイニー・テン」で先に蒸溜し、その原酒をほかのボタニカルと再び蒸溜します。

タンカレーは、香りを酸味のきいたグレープフルーツと柑橘、ジュニパー、カモミールの花と表現しています。

銘柄スペック

銘柄名タンカレー ナンバーテン(Tanqueray No. TEN)
アルコール度数47.3%
容量750ml
誕生2000年
蒸溜所キャメロンブリッジ蒸溜所

タンカレー ナンバーテンを購入できるサイト

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目次

  1. 「テン」は小さな蒸溜器の名前です
  2. 1830年のブルームズベリーから、ナンバーテンまで
  3. 柑橘を丸ごと先に蒸溜し、あとで伝統の4種と合わせます
  4. ボタニカルは8種、うち4種が柑橘と花
  5. ブランドが語る物語
  6. メーカーが紹介する味わいと飲み方
  7. 日本での販売と限定品

「テン」は小さな蒸溜器の名前です

タンカレー ナンバーテンは2000年に発売されたジンです。名前の「テン」はボタニカルの数ではありません。使うボタニカルは8種で、名前は柑橘の蒸溜に使う小さな蒸溜器「タイニー・テン」から取られています。[1][2][3][4]

タイニー・テンは銅製のポットスチルです。一度に一釜ずつ仕込んで蒸溜する単式蒸溜器です。容量は資料によって違います。英国の公式サイトとBoothbyは500リットル、日本の輸入元ディアジオ ジャパンの資料は400リットルとしています。つくられた年代も資料ごとに分かれ、ディアジオのバーテンダー向けサイトは1950年代、ディアジオ ジャパンの発表は1960年代、Difford's Guideは1930年代としています。首の部分が白鳥の首のように曲がった、スワンネックと呼ばれる形です。[5][1][3][6][2]

もとは試験的な少量の仕込み用でした。大きな蒸溜器は釜の中に通した蒸気管で温めますが、タイニー・テンは釜の外側を蒸気で包んで温めます。この加熱の仕組みを蒸気ジャケット式と呼びます。[2]

1830年のブルームズベリーから、ナンバーテンまで

タンカレーの歴史は1830年に始まります。ベッドフォードシャーの聖職者の息子だったチャールズ・タンカレーが、ロンドンのブルームズベリー、ヴァイン・ストリートに蒸溜所を開きました。ディアジオによると、彼は300を超えるレシピを試し、ジュニパーベリー、コリアンダーシード、アンジェリカルート、リコリスの4種を土台にしたロンドンドライジンにたどり着きました。[7][8][9]

ナンバーテンの8種のボタニカルのうち4種は、ロンドンドライと同じ顔ぶれです。[1][3][2]

1868年に父が亡くなると息子のチャールズ・ウォー・タンカレーが事業を継ぎ、1898年にはゴードン社と合併して、製造をロンドンのゴスウェル・ロードにまとめました。1941年、そのゴスウェル・ロードの蒸溜所はドイツ空軍の爆撃で事務所や倉庫ごと失われました。英国の酒類業界誌The Spirits Businessによると、焼け残ったのは「オールド・トム」と呼ばれる一基の蒸溜器だけで、それも従業員が蒸溜室に水をかけ続けたおかげだったといいます。[7]

緑色のボトルが登場したのは1948年。製造は1984年にイングランドのエセックスへ移り、その後スコットランドへ移りました。[7][8]

オーストラリアの業界メディアBoothbyによると、ナンバーテンの開発は当時のマスター・ディスティラー(蒸溜責任者)トム・ニコルのもとで進み、2000年に英国で発売されました。同誌が引くブランド開発者デヴィッド・グラックマンの著書には、ボタニカルをレインドン蒸溜所の小さなポットスチルで蒸溜したと書かれています。ディアジオは、開発チームが2年にわたって試作を重ねたと紹介しています。[3][8]

2026年9月時点で、タンカレーはスコットランド・ファイフのリーヴェン川沿いにあるキャメロンブリッジ蒸溜所でつくられています。ディアジオによると、ナンバーテンは一回ごとの仕込みをマスター・ディスティラーのテリー・フレイザーが手作業で管理しています。[8][1]

柑橘を丸ごと先に蒸溜し、あとで伝統の4種と合わせます

ナンバーテンのつくり方は二段階です。まず柑橘だけを小さな蒸溜器で蒸溜し、その原酒を大きな蒸溜器に移して、ほかのボタニカルと一緒にもう一度蒸溜します。柑橘の皮だけでなく、果実を丸ごと使うのが特徴です。[1][2][3]

穀物からつくる、味や香りのほとんどない度数の高いアルコールをニュートラルスピリッツと呼びます。一段目では、小麦からつくったこのスピリッツに、手で刻んだフロリダ産のオレンジとメキシコ産のライム、そしてグレープフルーツを合わせ、タイニー・テンで蒸溜します。Boothbyによると、使うスピリッツの度数は96.0%です。こうして柑橘の香りを移した原酒を、ブランドは「シトラス・ハート」と呼んでいます。[2][3][1]

二段目は大きな蒸溜器の出番です。Difford's Guideはこれを「オールド・トム」の名を持つ年代物の4号蒸溜器と紹介し、Boothbyは容量1万2,000リットルの蒸溜器と書いています。ここにシトラス・ハートと小麦のニュートラルスピリッツを入れ、ジュニパーベリー、コリアンダーシード、アンジェリカルート、粉末にしたリコリス、カモミールの花、四つ割りにした生のライムを加えます。Boothbyによると、この蒸溜にはおよそ5時間半かかります。[2][3]

製品に回す量は多くありません。Difford's Guideによると、製品に使うのは流れ出た蒸溜液のおよそ60%で、残りの約40%は捨てます。取り出した直後の度数は80.0%を超えます。それを脱塩水で割り、47.3%に整えます。[2][3]

ボタニカルは8種、うち4種が柑橘と花

8種のうち、ジュニパーベリー、コリアンダーシード、アンジェリカルート、リコリスの4種は、タンカレー ロンドンドライと同じ顔ぶれです。残る4種はオレンジ、ライム、グレープフルーツ、カモミールです。[1][3][2]

柑橘の産地について、Difford's Guideはオレンジをフロリダ産、ライムをメキシコ産とし、日本のバー業界向けサイトDRINK PLANETが販売元をキリンビールとしていた時期の製品データは、グレープフルーツもフロリダ産としています。同じデータは、ジュニパーベリーをトスカーナ産で、麻袋に入れて18か月寝かせたものと紹介しています。ライムは二度登場します。一段目で果実ごと蒸溜され、二段目でも四つ割りの生の実として加わるからです。[2][10]

カモミールについて、ジンの業界団体The Gin Guildは、この花がナンバーテンならではのなめらかな口当たりを生むと紹介しています。[4]

ブランドが語る物語

タンカレーは、ナンバーテンを「丸ごとの柑橘から蒸溜した初めてのウルトラプレミアムジン」と位置づけ、ディアジオのバーテンダー向けサイトでは「史上初のスーパープレミアムジン」とも呼んで、このジャンルの基準をつくったと語っています。[5][1][8]

物語はボトルにもあります。ディアジオ ジャパンの2024年の発表によると、新しいボトルのデザインには5つの要素があります。柑橘のおろし金の質感を再現した銅のキャップはタイニー・テンへの敬意を、赤い封蝋はチャールズ・タンカレーの品質へのこだわりを表すそうです。形はカクテルシェーカーから着想を得たもので、10面のカットは少量生産を、底の柑橘しぼり器のような形は蒸溜に使う生の果実を表しています。[6][11]

メーカーが紹介する味わいと飲み方

タンカレーは香りを「酸味のきいたグレープフルーツと柑橘、ジュニパー、カモミールの花」と表現しています。ディアジオのバーテンダー向けサイトでは、ジュニパーに搾りたてのライム、オレンジ、ピンクグレープフルーツの果汁が溶け合い、白胡椒とコリアンダーのスパイスが奥行きを加える、と紹介しています。[5][1]

公式サイトでの呼び名は「バーテンダーが選ぶ、カクテルのためのジン」です。紹介されているカクテルは、マティーニの「テン・マティーニ」、「ジン・リッキー」、「サタンズ・ウィスカーズ」、「スグロッピーノ」、グローバル・ブランド・アンバサダーのジェナ・バが考えたスプリッツ風の「タイニー・テン」などです。[5]

ジントニックなら、The Gin Guildはピンクグレープフルーツの輪切りと氷を入れ、コパグラス(丸く大きな脚付きグラス)で出す飲み方を勧めています。[4]

日本での販売と限定品

日本ではディアジオ ジャパンが輸入しています。2024年11月19日に新しいボトルで発売され、容量は750ml、希望小売価格は税別5,400円でした。海外では700mlのボトルもあります。[6][2]

2020年1月には、空港の免税店で先行して「シトラス・ハート・エディション」が発売されました。夏までに世界各地で発売する予定とも伝えられています。ピンクとホワイトのグレープフルーツにローズマリーを合わせたもので、度数は45.3%、容量は1リットルでした。[12]

ボタニカル

色付きはこの銘柄の特徴となるボタニカルです。

つくり手:キャメロンブリッジ蒸溜所

キャメロンブリッジ蒸溜所の歴史とつくり方を読む >

似たボタニカルの他銘柄

よくある質問

タンカレー ナンバーテンと通常のタンカレーの違いは?
ナンバーテンは、生の柑橘を丸ごと小さな蒸溜器で先に蒸溜して「シトラス・ハート」という原酒をつくり、それを通常のタンカレーと同じ4種のボタニカルに、カモミールと生のライムを加えてもう一度蒸溜します。ボタニカルは4種から8種に増えています。
タンカレー ナンバーテンの度数と容量は?
度数は47.3%です。日本では、ディアジオ ジャパンが2024年11月に750mlのボトルで発売しました。
名前の「テン(No. TEN)」の由来は?
ボタニカルの数ではなく、柑橘の蒸溜に使う小型の蒸溜器「タイニー・テン」に由来します。
どこでつくられていますか?
スコットランド・ファイフにある、ディアジオのキャメロンブリッジ蒸溜所です。

参考資料

  1. Diageo Bar Academy(Diageo)
  2. Difford's Guide
  3. Boothby
  4. The Gin Guild
  5. Tanqueray(Diageo)
  6. ディアジオ ジャパン株式会社(PR TIMES)
  7. The Spirits Business
  8. Diageo Bar Academy(Diageo)
  9. Diageo plc
  10. DRINK PLANET(celori, inc.)
  11. Beverage Industry
  12. Duty Free Hunter
  13. Wikipedia

最終更新:2026-09-29 内容の誤りを知らせる